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玄米茶の愚痴や、暇潰しの短編を書いたりするよ多分
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大分余裕が出来ました。

と言ってもまだ完全じゃないので、てきとーにしておきます。



世の中にはいろいろな事がある。
だがこれはその中でも多分別次元だろう、パチパチと指を鳴らしながら。火花を走らせ笑っている女が、たかが言霊使い一人に攻撃できないでいる。
それどころかただの一撃も喰らうことなく、不動明王を老体で殴り伏せた。見ているだけなら一方的だ、俺たち低能力者の悲しい性だ、高ランクには一撃ももらわず勝利するか、一撃受けて殺されるか、あまりにも悲惨だが今のところ状況は五分五分だ。

周りには無敵にすら見えるかもしれないがこんなの、ただの狂った綱渡りに過ぎない。

「流石非常識すぎる明日香さんですね、どうやったらあの炎が回避できるのか教えて欲しいですよ」
「ギリギリさね全部、ただそれが出来るぐらいにはまだ余裕があるようだよ」
「余裕ですか、この辺りにいる能力者レベルなら焼き払える自身はあるんですけどね」

ああできるだろうよ。名家ばっかりいたとしても、不動明王なら燃えカスにしかなら無いだろう。
隣にいる鷺宮はばーさんが言霊によって回避した炎見てどうやって受け止めたのか必死に考えている。

「あのどうやってアレをよけているんですか」
「そこの鷺宮!! 写島ではなく私を見ろといっているでしょうに、次他のことを考えたらあなたを燃やしますよ」

理不尽すぎる。完全に怯えているのだろう「ひゃい」と言う返事をして、不動明王の戦いを見ている。
あの化け物は、なんで俺の天敵を作り上げようとしているのかはなはだ疑問だ。嫌がらせだよな。その間にも二度ほどの工作が行なわれるが、理不尽な能力回避をしながらばーさんは不動明王を殴りつける。

「ちぃっ」

舌打ちするばーさん。
何度殴りつけても一撃で意識化命を断たなければ、不動明王への勝利など出来ない事は、あのばーさんはよく知っているはずだ。
あの化け物を不老不死にさせ続けている能力、反転発現とも呼ばれる能力の逆面を覚醒による再生の炎、これがある以上あの化け物は簡単に殺せない。
ばーさんの舌打ちも、どうせ化け物に攻撃できないのも、あれ以上の攻撃をすれば、間違い無く手痛い反撃がされるからだろう。

「痛いじゃないですか、と言うか流石明日香さん。どうやっても私の炎じゃあなたを捕らえられない」
「あの程度の炎じゃ私を焼き払う事なんて夢のまた夢だろうしね。だが」
「そうですだが、あの敗北以来私が何もしていないわけじゃないのもあなた様はご承知の事でしょう」

あれ家のばーさんって人外の仲間入りいつの間にしたんだ。

「あの、あの、不動明王様の戦い方が明らかに近接よりになっているんですが」
「そりゃスタミナも機動力も何より経験さえ、ばーさんより上だ。それにな能力を使うなら何も最大の威力である必要は無いだろう、一人を叩きつぶすためにはそんなに不必要だ。最速と最少で十二分、俺たち写島はしょせんCランクだぞ」

ああそういえばと馬鹿は納得したようだが、どちらも隠し種がある状態だ。
どうせ俺もここからのばーさんは知らない。あっちも俺の奥の手を知らないのと同じ理由だろう、しかし家族ですら戦い方を内緒にする一族ってのも、殺伐としていていやだがこれが生命線だしな。

お互い構えたまま少しの間、膠着していた。
周りさえ怯えるような殺気に包まれる辺り、こいつらやっぱり人外認定されても仕方ないだろう。この二人がいるだけで世界とさえ戦える確証がつけられる、能力者戦争と言うのは被害を最小限にとどめるための知恵なのかもしれないが、それは今は関係ない話か。

だがその膠着が終わる時、ばあさんが構えを解いた。どうせこのままやってもジリ貧な未来が見て取れたのだろう。俺でも想像がつく。

「しかしめいさん、あっしはちょっとばかりあんさんに謝ろうと思ってます事ありますのや。正直な話、あの時も手加減しておりますのや」
「ええ、ええ、それはもう重々に承知していますが、それはいまさらのことでありますよ」

分かっていて子世紀最大の不機嫌な顔はやめろ人殺せるから。
それを理解してもばーさんは一笑に服すだけだ、動きにくい着物を動きやすいように薄着にかえる。俺はばーさんのストリップなんぞ見たくないが、実際そんな事が行なわれているのだからグロ画像である。
もっともそれ以上に俺以外は、必死にばーさんがなにをしでかすのかに、集中していてそれど頃じゃなかっただろう。

「手加減と言うものは、あっしは残念な事に得意じゃありませんのや。ですから、『これより手抜きは無しですよ』」

それがお前の本気かと思いたいが、相手と自分に言霊をかけるか。
なるほど、ばーさんはそう言う言霊の使い方をするのか、両者の間にそれだけで能力の干渉が起こる。なんでCランクと最上位能力者が干渉拮抗起こすのか分からないが、あの言霊が少なくとも原因なのだろう。
俺が言えることなど、これぐらいしかない。

「命の惜しい奴逃げろーーー、怪獣同士の戦いが始まるぞーーーーー」

それから空気を読まない発現だとわかっていても、あれは余波だけで人を虐殺できる力だぞ。
そんな白い目で見なくてもいいだろう、助けてやらんぞあいつらは。


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コメント
無題
見てるよー。無理しないでねー。
【2009/07/12 21:27】 NAME[ななし] WEBLINK[] EDIT[]


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