忍者ブログ
玄米茶の愚痴や、暇潰しの短編を書いたりするよ多分
[188] [187] [186] [185] [184] [183] [182] [181] [180] [179] [178]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




ただし、気が楽なだけで書くならシリアスの方が面白いと思います玄米茶です。
そういえば俺よわの更新始めますね。と言うわけで七章だったかな、さららぎフェスティバル最終話です。

と言うかこの章特に決めずに書いた記憶があるので、今即席でつけました。
最終話までぼちぼち更新を始めたいです。しかし燃え尽き症候群の私は今執筆が辛いのでゆっくり執筆しながら英気を養いたいと思います。







「それでだ、あんたこの子に負ける気とかあるかい」
「あのさ、なにいきなり裏工作みたいな話をしてるんだばーさん」
「いやなに、お前さんがこのこと結婚すればせ負からの助成金が増えると聞いてね」

いきなり地面に頭を打ち付ける。妖怪ばーさんの癖に金の亡者なんだよな。
と言うか写島の当主や分家筋全てが俗物と言う、なんとも悲劇的な家庭であるため、金で目の色を変える奴らは実は多すぎる。
かれこれ三年で分家に四回ほど金で売られた経験があるしな。

本当にこの一族駄目すぎる。
一応本家の俺を売るか、もっと言うなら跡継ぎなんだが、全力でお断りだけどな。

「大体老後なんて関係ないだろうどうせ、そこの最終兵器と決着つけたらなんかそのまま死にそうだよあんた」
「どうせ次はどうあってもどちらも死ぬさ、そう気にすんな」
「いや死んでくれて結構だが、ってそんなことよりそこの大迷惑製造機鷺宮なんで俺のこと旦那様呼ばわりしてんだよ」

不思議そうに首を傾げてみせる。
なんか間違った事でもいいましたといった様子だ。なんかあいつの中では既に結婚と言う文字が燦然と輝いているの様で心底吐き気がします。

「それはともかく旦那様、そろそろ式の日取りを決めませんか」
「おい、それはどっちの式だ。結婚式じゃないよな、そうだよな」
「何を言っているんですその前に結納を」

え、何で俺こんなの追い詰められてるの。外堀が埋まったと言うか、内堀も埋められ挙句に天守閣陥落寸前って感じだろう。
なんつー悪夢だ。負けても逃げる準備は出来てるから特に気にする必要はないとは言え、なんと言う傲慢な性格だ。

「ところで貴方こそ大迷惑製造機なんて失礼な暴言どうにかしませんか」
「その前に貴様のありえない飛躍思考をどうにかしろよ」

何でこいつは首を傾げるんだろう会話にならないよ。
なんか勝手にお茶とか出してくるし、なんか俺の呼吸を読んでるのかやって干し事を次々にしてくれる所為で少し居心地がよくなったりもしたんだが、

「何でこいつ俺に尽くしまくってるの」
「ああ、ここ二ヶ月ぐらい花嫁修業をさせてみたんだがどうだろう。江戸時代の武家の娘が教育したんだ完璧だろう」
「方向が駄目すぎるだろうが、と言うかどういう方向性だよ。明らかに自慢げに胸を張ることさせてないじゃん」

駄目すぎる何でこう知り合いと言うか、ある一定以上の強さを持った女性陣は俺にここまで面倒ごとを押し付けるんだろうか。
そんな事を言っている間に、鷺宮のアホは俺の困惑を読んでかなんかちょっと後ろに下がって空気を潜めた。と言うか不動明王も人ありげに凄いだろうとか言ってくるけど、方向性が問題すぎるだろう。

多分あの人は真面目な馬鹿だ。

「さてところで決闘(けっこんしき)は、どこでするんですか」
「ああもうなにこれ、どんなだよ。もうつっこまない、これ以上つっこんでたら頭がおかしくなる」

もうなんか色々疲れてきた。
尻尾を振ったままの犬は行儀良く座っているが、こいつの性格は明らかに獲物を狩る側だ。なんで狩られる側に追従してるんだよ。
この嫌な予感は簡単に消えない、目の前で刃物を振り回されているのに気付けないような。

叫び声をその場であげたいような恐怖感が拭えない。
なんか地雷原で全速力で走り抜けるような感じと言えばいいのだろうか。

「場所ですよ場所、いい加減私も自信がついてきましたし勝負です」
「お前は、一体どんな自信をつけて俺と戦おうとしているのか深く言及したいんだがそのへんどうなんだ」
「なににいってるんですかちゃんと能力の特訓らしきものも多分しましたよ。そういえば生け花で才能があるって褒められましたよ」
「だからそのどこに自信をつける部分が、と言うかあからさまに別方向だよな、それなのに何でみんな自慢気なんだよ」

だがなんか嫌な予感がする。
この悪女三人の笑みがなぜか凄く不快だ。絶対なんか企んでやがる。

「フムじゃあ冗談はそれまでにするかハルさん」
「ですね、じゃあさっさと次を始めましょう」

その二人に合わせるように俺の天敵にまで成り果てた鷺宮は、なぜか俺の腕を掴んではなさい。
嫌な予感がもう確定に変わったことはどうでもいいが、なんで一人だけ申し訳なさそうな顔しているのに、うっ血するぐらい俺の腕を掴んでいるのだろう。いたいとかそう言うことじゃなく血が渡らずに手が白くなっていくような気がしないでもない。

あとうっ血すると手が痺れた感じになるんだよね。要らない豆知識だが。

「もう分かっているだろうがのらりくらりと逃げる事は許さないよ。私とめいさんの命令だ、女を待たせるなさっさと決着つけてやんな」

もう理解してたし、了承するつもりだったんだけど何でこんなことされるんだろうか。
もしかして相当に俺は信用がないのかもしれない。だがここまで信用が無いと言うことは、一般社会では真人間と言うことだ、こんな社会保障は欲しくなかった。

「分かってるよ、いつでもいいさ。ただし不意打ち無しだぞ」

その時に響いた舌打ちを俺は生涯忘れない。

拍手

PR



コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


トラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新コメント
[04/02 Z旗]
[02/16 斉藤さん]
[12/09 ザイオン]
[12/31 ely]
[12/31 ely]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
玄米茶
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
ついったー
アクセス解析
忍者ブログ [PR]